最近、急速にIT化が進み、仕事でPCを使うのは当たり前、さらに、コロナ渦で、リモート会議、リモート面談、在宅勤務でPC作業、さらにオンライン飲み会など、長時間パソコンやタブレット、スマートフォンを使用する機会が増えました。皆さんは一日何時間、PCやスマートフォンを使っていますか?
これらのVDT 機器(Visual Display Terminals)を長時間連続することによって、目や身体の疲労症状があらわれている状態をVDT症候群と言います。
厚生労働省でも、『情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン』
として、“情報機器作業による労働者の心身の負担を軽くする”ガイドラインを策定しています。
今回の内容は
①VDT症候群とは
②VDT症候群かチェックしてみよう
③VDT症候群の予防法
④まとめ
の内容でお伝えしていきます。
①VDT症候群とは
コンピュータ機器を使用する業務で、同じ姿勢で一画面を凝視する作業を日々続けることにより、目の疲れ・頭痛・肩こり・足の冷えなど、様々な症状が現れることを言います。
②VDT症候群かチェックしてみよう
当てはまる項目はありますか?
作業環境のチェック
- パソコン利用時間が連続して1時間を超えている
- パソコン画面に直射日光や照明が映っていることがよくある
- パソコン作業の時、室内の明るさと手元の明るさが違う
- パソコンの作業スペースは狭い
- 床に座って作業している
症状のチェック
- 目の症状…疲れる、ぼやける、乾く、充血する
- 頭の症状…重い、頭痛がある
- 胃腸症状…食欲がない、下痢や便秘することがある
- 肩・首・背中の症状…重い、痛い、しびれる
- 腰・足の症状…だるい、冷たい、痛みがある
- 精神症状…イライラすることが増えた
- 疲労度…寝ても、翌日まで疲れがとれない
いくつ当てはまったでしょうか?
※10個以上の方は”かなり要注意”です。5個以上の方も”注意”が必要です。
次のVDT症候群の予防法を試して、VDT作業によるストレスを軽くすることをお勧めします。
③VDT症候群の予防法
作業環境管理
- 室内は、できるだけ明るさを一定にして、まぶしくないようにする。
- PC画面の照度は500ルクス以下、書類上及 びキーボード上における照度は300ルクス以上とすること。
- PC画面に直接、太陽光等が入らないよう、ブラインドやカーテン等で調整する。
- グレアの防止のため、PC画面の位置、前後の傾き、左右の向き等を調整する。
- グレアの防止のため、反射防止型ディスプレイを用いる。
※グレアとは: 良好な見え方を阻害するもので,不快感や物の見えづらさを生じさせるような「まぶしさ」のことをいいます。
作業管理
- PC作業は、一連続作業時間が1時間を超えないようする。
- 1時間に、10分~15分の作業休止時間を設ける。
- 1時間に1回~2回程度の小休止を設けること。
- 作業者の疲労の蓄積を防止するため、個々の作業者に合わせ、無理のない適度な業務量となるよう配慮すること。
<その他企業で取り組むこと>
健康相談窓口の設置
作業者が気軽に健康について相談し、適切なアドバイスを受けられるように、プライバシー 保護への配慮を行いつつ、メンタルヘルス、健康上の不安、慢性疲労、ストレス等による症状、 自己管理の方法等について、気軽に相談できる、健康相談窓口を設置することを勧めます。
職場での運動等
就業の前後又は就業中に、体操、ストレッチ、リラクゼーション、軽い運動等を行うこともVDT症候群の予防には効果的です。
厚生労働省でだしている自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備になりますので、ご参照ください。
④まとめ
急速に、急速にIT化が進み、長時間パソコンやタブレット、スマートフォンを使用する機会が増えました。そのような中、目の疲れや肩こり。自分自身でも気づいていなかったけど、チェックしてみたら、意外と当てはまるものが多かった。という方も多いのではないでしょうか。
長時間同じ姿勢を取ることで、運動不足はもちろん、血液の循環が悪くなり、更にエアコンの冷えなどで、手足や内臓が冷えることもあります。
ご紹介したVDT症候群予防の中で、できることからでいいので、まだやっていないことがあれば、やってみてください。
一つ一つとやれることを増やしていき、目の症状や体の症状を改善して、健康にお仕事していきましょう。